Cafe樹林 5月度『運命を生かす』読書会を運営
初夏の暑さがやってきた5月14日(水) 15:00~16:00、龍谷大学 深草キャンパス内にあるCafe樹林において『運命を生かす』読書会を運営しました。本年4月から新たにCafe樹林スタッフとなられた方2名を含め、9名での読書会となりました。
5月14日の言葉は「コツを体得する」。今回の文章を事前に私がまっさらな頭で熟読したところ、今の若い世代の方々へは趣旨が伝わりづらい面が多いのではないかと感じました。そこでまず「一人前になる」というモチベーションについて、松下幸之助さんの考え方・「人間としての成功」を引用しつつ、“仕事において自分の持ち味を最大限発揮し、周囲の人からも認められること”と言い換えて表現しました。さらに、”目の前の作業のみにとらわれると、ときには困難があり『苦労』と感じられることがある。自分が所属する組織のミッションに立ち返ることで『希望』が湧いてきて、また意欲的に仕事に取り組めるのではないか”と補足しました。
次に、参加者の方々へ「あなたが担当する仕事内容は何ですか?その仕事に臨むうえで特に大事なのはどういった姿勢ですか?」と質問。「お弁当の配達をしている。配達先やお客様の状況をより早く詳しく厨房スタッフへ伝えること」「お弁当の販売をしている。明るくゆっくりはっきりとお客様へ挨拶すること」「皿洗いをしている。洗うものの優先順位をつけること」。私からは、「最近PHP友の会行事・例会で講演する機会が増えている。自分のネガティブ体験を紹介し、どう改善してきたかを率直に打ち明けることが大事」と話しました。全体的に、自己開示と他者の状況をくみ取るという内容でした。
続いて、「今後、自分の仕事において『コツ』を体得していくためにどのように取り組んでいきますか?」と質問。「厨房は狭い空間ではあるが、他のスタッフとも連携し、自分がより多くの作業を担えるよう努力したい」「自信を持てず声が小さくなりがちだったが、間違いを恐れず発言していきたい」「皿を拭くときもよそ見をせず手元に集中したい」など、スタッフ同士やお客様とのコミュニケーションを向上させるというご発言がほとんどでした。
Cafe樹林チーフのTさんからは、「スタッフたちは場合により、人として良い動機で行動しているときと悪い動機で行動しているときとがある。悪い動機のときには嫌われ役を買って出てでもきちんと指摘している。今日の松下さんの文章を読み、前職で靴磨き・修理を習得した経験を思い出した。修行の時期、厳しい師匠からはいちいち作業のやり方は教えてもらえず、やっては叱られるの繰り返しだったが、それでも五感を研ぎ澄ませて吸収しようと努力した。改めてそういった姿勢で人から学んでいきたい」という非常に意義深いお話がありました。このTさんのご提言も後押しに、まとめとして私から ①自分の仕事において当を得るため、何が正しいかを考え続ける ②「体得」とあるように、日々身をもって学び実践する ③“数か月・数年後に自分はこうありたい”という中期ビジョンをもつ と取り組み方を整理し締めくくりました。
Cafe樹林からの帰り際、少し以前までスタッフとして働いておられ、一緒に何度も読書会をさせていただいたSさんが、つい最近難関の気象予報士試験に見事合格されたという吉報を聞きました。Cafe樹林の皆さんの熱意やあきらめずチャレンジし続ける姿に改めて感服しました。
(PHP友の会事務局 平山健太郎)